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【キャンプ道具に使われる金属を徹底解説】素材を理解して適切な道具を選ぼう。

なが

なが

キャンプ歴25年の大阪キャンパー。生粋のリケダンで、普段は某大手企業の機械設計を担当している。基本的に自分で作れると思っている… カープを愛して、愛車はRX-8。故に広島出身と思われがちだが縁も所縁もない。

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ご存じのように、キャンプ道具の一部あるいは多くの部分で「金属」が使われております。

キャンプ道具に使われる金属の例

  • シェラカップ、マグカップ ⇒ アルミ
  • ダッチオーブン、スキレット ⇒ 鉄
  • 焚火台、バーベキューコンロ ⇒ ステンレス
  • クッカー、コッヘル ⇒ アルミ、チタンなど

なぜ様々な金属が使われているのかといいますと、それぞれの金属が持つ性質によって得意・不得意があり、適切な材料を選ぶ必要があるからです。
また道具によっては、メーカーごとに異なる材料が使われているものもあるため、道具選びに際にはその金属の性質を理解しておくことも重要となってきます。

この記事では、キャンプ道具で良く使われている「金属」という材質にフォーカスし、その金属がもつ特徴について紹介したいと思います。

それぞれの特徴を知ることで、自分のキャンプスタイルに合った道具を選ぶことができ、また普段の生活でも役に立つ場面があるかもしれないので、知っておいて損はない内容になっております。

 

キャンプ道具に使われる金属の違い

金属にはそれぞれ得意・不得意がある

冒頭でもお話ししました通り、金属が異なればその性質は異なってきます。
通常使う上ではなんの違いも感じないかもしれませんが、材質の重さ、熱の伝わり方、加工のしやすさが異なることで、道具の得意・不得意が表れてきます。

  • チタン製のクッカーの例
    • 【得意】強度があるため、他の金属よりも薄く作れて、結果道具の重さを軽くすることができる。
    • 【不得意】熱の伝わりが弱いため、料理で使うと熱が集中しすぎて焦げやすくなってしまう。

よって、「お湯しか沸かさないから、とにかく軽いクッカーが欲しい」という方にチタンは向いていますが、逆に「色々な料理を楽しみたい」という方にはあまり向いていないといえるでしょう。

金属の単価や加工しやすさによって値段が異なる

それ以外にも、例えば見た目は全く同じ形の道具なのに、材質が違うだけで値段が大きく違うこともよくあります。
例えば、バーゴのヘキサゴンウッドストーブは、ステンレスで定価が7千円台であるに対しチタンでは1万円程度となっています。

見た目は全く同じ形で、同じ用途として使う道具であっても、チタンは硬く細かい加工が難しいため、ステンレスに比べて高価になりやすい傾向があります。
また材料自体も、チタンの方が高価です。

この場合、もしそこまで軽さにこだわりがないのであれば、お財布に優しいステンレス素材のものを選ぶ方が賢明でしょう。

 

 

よって、「金属の性質を知ること」と「自分が求めている目的」を理解することで、自分に合った道具を選ぶことができるというわけです。

キャンプ道具によく使われる金属

キャンプ道具に使用される金属材料は主に以下のものです。

  1. ステンレス
  2. チタニウム(チタン)
  3. アルミ
  4. 真鍮(黄銅)

名前は聞いたことあるけど、その特徴についてはよく知らないというものもあると思いますので、興味のある金属だけでも参考にしてみてください。

もっとも標準的な身近な金属材料です。金属=鉄のイメージの方も多いのではないでしょうか。
車のフレームやホイール(鉄チン)、パソコンのケースなど身近な至るところで使用されています。ほかの材料に比べて安価であり、強度もあることから最も使用されている金属といえるでしょう。

鉄の天敵の「錆(さび)」は、空気に触れている部分から発生してしまいます。よって、空気に触れないようにするためにメッキや塗装で鉄の表面を覆う、表面処理をする必要があります。

 

キャンプでの料理によく使用されるダッチオーブンやスキレットも鉄製のものが主流になっています。

それは、鉄が持つ蓄熱性の高さ、つまり温度をキープする性能が高いため、温度を一定に保って料理することができる性質を持っているからです。
これにより、熱が集中することなく分散し、ムラなく火を通すことができるので、アウトドア環境で本格的な料理をするのにはぴったりな材質といえるでしょう。

ダッチオーブンやスキレットは、フライパンとは異なり型に溶けた鉄を流し込んで製造する鋳物(いもの)と呼ばれます。
表面処理をしていないものが多く、使い終わってからは「表面に油を塗ることで錆を防ぐ」というひと手間が必要になってきます。

また、材料自体が比較的安価で入手しやすく、加工もしやすいことから自作でキャンプ道具を作るには適している材質といえるでしょう。ただし、削ったり磨いたりした部分には、表面処理が必要です。

 

鉄のメリット

  • 熱伝導率が良く、幅広い料理に適している
  • 安価で入手しやすい
  • 加工が比較的容易である
  • 磁性があり磁石がくっつくこともあり、アイディア次第で面白いDIYができるかも

鉄のデメリット

  • 他の金属に比べて比較的重い
  • 錆が天敵で、メンテナンスが必要

 

ステンレス

水回り(台所のシンク)や調理器具など錆を嫌う部分において、身近でよく使われる材料です。

ステンレスの特徴は何といっても錆びにくいこと。錆に強いといいますがステンレスにも種類があり、100%錆びないというわけではありません。ただ、メッキや塗装といった表面処理が不要で錆びにくく、強度も鉄と同等であることから色々と重宝されています。
鉄のダッチオーブンやスキレットのような「使い終わったら油を塗る」という手間が不要で手軽に使うことができます。

一方で鉄に比べて高価であること、材料自体が固く加工しにくいことが挙げられます。使用する道具によっては、鉄で十分賄えるので、価格を下げたい場合には鉄を選択肢に入れることも可能です。

また、鉄に比べると熱の伝わりやすさが悪いため、料理の際には焦げ付きが発生しやすくなるのが難点です。商品によっては、焦げ付きにくくするためのフッ素加工などがされているものもあります。
ただ、熱の伝わりが悪いというのは必ずしもデメリットは、言い換えると「冷めにくい」というメリットにもなります。スープやコーヒーなどを入れることで、冷めにくいメリットを生かすこともできます。

ステンレスのメリット

  • 強度は鉄とほぼ同様なのに錆びにくく、メンテナンスも不要
  • 冷めにくいことから、保温として使うことができる

ステンレスのデメリット

  • 重さは鉄とほぼ同じと重い
  • 料理で熱を与えすぎると、部分的に焦げやすくなる
  • 高価で加工するには手間がかかる
  • 磁性はないため、磁石がくっつかない(一部磁性のあるステンレスもあるが、あまり使用されていない)

 

チタニウム(チタン)

チタニウム(通称チタン)は、キャンプ道具の中でも比較的高価なものによく使われている傾向があります。身近なものですと、高価な腕時計のバンド部に使用されているものもあります。
これは、チタンが「錆びにくく、高い強度があるにも関わらず、軽い」という夢のような金属だからです。
特にウルトラライト志向のキャンパーや登山者に愛用者が多く、ハイエンドな道具というイメージが持たれています。

チタンは素材自体も高価であることに加え、細かい加工が難しいことから、チタンが使われているキャンプ道具が高価になりがちな理由になります。

またチタンは、ステンレス以上に熱の伝わりが悪くなってしまうので、料理をする際には火の加減が非常に難しいとされています。普通のフライパンのように扱うと、せっかく買った高価な道具もすぐにダメにしてしまう可能性があります。

逆に、熱々のコーヒーをチタンのマグカップにいれて口をつけても熱くなりにくいことや、直接火にかけて再加熱しても取っ手が熱くなりにくいというメリットもあります。

チタンのメリット

  • 強度が高い(鉄の2倍)
  • 非常に錆びにくい
  • 非常に軽い(鉄の約半分)
  • 熱いものを入れても、器全体が熱くなりにくい

チタンのデメリット

  • 使われている道具が比較的高価
  • 熱の伝わりが悪いため、料理をするにはあまり適していない
  • 非常に硬いため、加工するには手間がかかる
  • 磁性はないため、磁石がくっつかない

 

アルミニウム(アルミ)

最も身近なアルミニウムは1円玉や車のアルミホイール、ジュースのアルミ缶などが挙げられます。(ちなみにスチール缶は鉄です)
またキャンプ道具でも、シェラカップやヤカン、飯盒で使われるメスティンなど幅広く使われております。

特徴は何といっても軽いこと。身近な金属の中では最軽量になり、チタンよりも軽くなっています。
熱の伝わりが非常によいので、料理をするのに適しています。「軽くて持ち運びが楽でどこでも料理ができる」ということで、登山にもっていきたいクッカーとして非常に多く使われております。

一方で、強度が非常に低いことが欠点となります。
アルミ缶を簡単に握り潰せるのに対して、スチール缶は握ったところでうんともすんとも言わないですよね。

また熱の伝わりが良すぎるせいで、アルミ製のマグカップを直接火にかけてしまうと、熱すぎて持てなくなってしまいますので注意。逆にコーヒーなどを入れっぱなしで放置すると、すぐに冷めてしまいます。

アルミのメリット

  • 非常に軽い(鉄の約1/3)
  • 錆びにくい
  • 熱の伝わりが非常によいため、料理をするのに適している
  • 加工が比較的容易である

アルミのデメリット

  • 強度が低い(鉄の約半分)
  • 保温性がなく、すぐに冷めてしまう
  • 材料が高価である
  • 磁性はないため、磁石がくっつかない

 

ジュラルミン

キャンプ道具で「ジュラルミン」という金属をよく耳にすることがありますが、これはアルミの仲間になります。

言わば、「強度がアップしたアルミ」になります。主に、テントのポールやチェアの足など、ある程度強度は求められるが軽さも必要な道具に主に用いられます。

ジュラルミンの中でも、更に強度の高いものを超ジュラルミン、超々ジュラルミンというものがあり、新幹線や飛行機の材料としても使用されているようです。

 

一般的なアルミ材料の強度が鉄の約1/2なのに対し、ジュラルミンになると強度は鉄の約4/5(80%)、超々ジュアルミンにもなると約140%と鉄よりも強くなります。

強度は上記のように強くなっても変形のしやすさは変わりません。
どのアルミニウムにおいても、鉄の約1/3程度で変形するので、加工はしやすいまま強度だけが強くなります。

 

真鍮(黄銅)

最も身近な真鍮の製品は5円玉や管楽器、カップなどがあります。

ですがキャンプ道具において、真鍮が使われることはあまりありません。それは鉄と比べても10%重く、強度も弱いことから、あまり使われる場面がないからです。

そんな真鍮が用いられるキャンプ道具が、ペグ打ち用ハンマーのヘッドの先の部分にあたります。ペグに使われる鉄に比べて真鍮が柔らかいことで、叩いた際にペグが変形しにくく傷めさせにくいという利点があります。これは、柔らかいものと硬いものがぶつかると、柔らかいものの方が変形することを利用しています。
もちろん、たくさん叩けばそれだけヘッドの先が劣化してきます。

ペグハンマーの先だけに真鍮が使われているものがあったり、その先だけの交換が可能になっているというのはこれが理由になります。

その他の特徴としましては、錆びやすく変色がしやすい、加工が容易ということがあります。使えば使うほど馴染んできて風合いがでることからも、アンティークの家具やマグカップなどに使用されてはいますが、キャンプ道具としてはあまり目にすることはないでしょう。

真鍮のメリット

  • 柔らかいので、金属同士でぶつかっても相手を傷めさせにくい

真鍮のデメリット

  • 重い

 

まとめ

キャンプによく使われる金属の材料について簡単にまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。

結局どの材質のものが良いかを判断するためには、

  • 金属の性質を知ること
  • 自分が求めている目的

を理解することが必要だということが重要だということです。

細かい話になると、鉄といっても様々な種類がありますので、すべてが当てはまるわけではありません。詳細が気になる方がおられたら話を深堀してみたいと思います。

今後、道具選びの参考に少しでもお役経つことができれば幸いです。

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