以前のこちらの記事では、主にテントの種類とその選び方のポイントについて紹介しました。
今回から具体的におすすめのテントを紹介していこうと思います。
とはいうものの、テントの種類は数多くあるので、一度に紹介しきれません。
そこで本日は、使いたいシーン別に分けて、それぞれに応じたおすすめのテントを紹介していこうと思います。
ソロ向け
まずは一人用テントを選んでいきましょう。
テントの選び方のポイントでもお伝えした通り、ここで1人用を選んでしまうと本当にぎりぎりのサイズになってしまうので、対応人数2名を想定を探していきます。
もちろんそれでも1人用がいいという方は、1人用モデルを選べばOKです。
軽量型
なるべく小さく軽くというミニマリストや登山者の声に答えたテントです。
キャンプギアの法則として「小さく軽いほどお値段は跳ね上がる」わけでありますが、お値段の高さに見合うだけの価値はあるものばかりです。
その中でも一押しのテントをいくつか紹介していこうと思います。
(MSR)カーボンリフレックス2
山岳テントの雄、MSRからの紹介です。
その名を冠する通り、軽量なカーボンポールを使用しフライシートはベルクロ(俗に言うマジックテープ)を使用するこだわりっぷり。
定員2名のカーボンリフレックス2でも総重量が驚きの990g。1人用のカーボンリフレックス1にもなると、なんと790g。
お値段も驚きの8万を超えてくるわけですが、この軽さは非常に魅力的なテントになります。
フルメッシュインナーのため、さすがに寒い時期は厳しくなります。
(NEMO)タニ 2P
NEMOが日本の山岳に合わせてデザインしたテントで、クンヨシ氏の所持テントでもあります。
重量は1.16kgでお値段は6万弱。
シンプルゆえに設営しやすく、MSRのカーボンリフレックスが非自立式と呼ばれるペグダウンが必須のテントに対し、こちらは自立式のため設営場所を選ばないというメリットもあります。
(マウンテンハードウェア)Mountain Hardwear Ghost UL 2
マウンテンハードウェアという登山系のブランドからの紹介です。
こちらのタニと同じく、ゴーストULも自立式テントにも関わらず重量はなんと973gと超軽量。
独特の形状から居住空間も広く、設営しやすいテントになります。お値段は6万弱となります。
前室型
キャンプ中の快適さを重視するスタイルで私自身が最もおすすめするスタイルのテントです。軽量重視のテントと重複するものもあるので少しお求めやすい商品を中心に紹介していきます。
(MSR)エリクサー2
MSRのエリクサーです。うお座型と呼ばれるポール配置で居住空間を広く確保できるのが特徴であり、実際にテント内に入ってみると見た目以上に広く感じることができます。
お値段は3万5千程度。前室も必要十分な広さがありますが、オプションのギアシェッドを着けることでさらに広くすることもできます。
尚、ポール配置やメッシュ部分、重量が違うワンランク上のテントにハバハバNXという名品テントがあります(お値段は倍くらい上がりますが…)。
写真は白く見えるのですが実物は少しグレーがかった色味になります。夜間中からライトアップすると白に見える感じです。
(モンベル)ステラリッジテント2
こちらも超有名。モンベルのステラリッジです。フライは別売りでレインとスノーがありカラーも選ぶことができます。スノーを着用することで積雪期にも使用可能となりオールシーズンこの1張りで対応することができます。エクステンドレインフライを使用することで前期型ではなかった前室も確保できます。お値段は合わせて5万弱となりますね。
個人的にはステラリッジといえばイエローのイメージが強いテントでもあります。
(DOD)ライダーズバイクインテント
DODから紹介。
コンセプトはバイクも入る広い前室。ワンタッチで設営できることも大きな魅力です。
キャノピーを広げることができ、タープを使用しているかのような解放感も味わえるのかなり特徴的なテントとなっています。お値段も記事を作成している現在では3万を切っており手を出しやすいのも魅力です。
モノポール型
その名の通り一本のポールで立ち上げるテントですね。テントといえば、この形を連想する方も多いはず。
その独特な張り姿にファンも多いテントです。
(ローカスギア)Khufu HB
ローカスギアという日本のガレージブランドから紹介です。
登山用のトレッキングポールで設営可能な商品で非常に軽量かつ強靭な生地を使用しています。
美しい張り姿に国内外での評価も高いです。オススメしているテントはインナーもセットのためポールを準備すれば使用可能になります。
(テンマクデザイン)パンダ VC
テンマクデザインの超有名テント、パンダの紹介です。
TC素材よりもコットン生地の混紡率が高いVC素材を使用した最新テントになります。コットンの混紡率が高いということはどうしても重くなってしまうのですが、生成りの風合いが実にカッコいいテントです。
コットンが多い分、結露はしにくいのですが汚れはどうしても目立ちやすくなってしまいますので、通常のパンダ(ポリエステル生地)とも比較しながら検討すると良いでしょう。
(DOD)ライダーズワンポールテント
DODより前室型と同コンセプトのモノポールモデルになります。
記事作成現在は品切れになっているのですが、廃盤商品にはリストアップされていませんのでマイナーチェンジ版か再販を待つ形になるのが申し訳ないくらいのテントです。上の二張りにはない特徴としてキャノピーがあることです。コンセプトのライダー向けというところで愛車を止めるスペースとして作成してありますがそのままタープとして使用できる大きなメリットは見過ごせないところですね。早い時期での再販を期待しまsしょう。
ファミリー向け
ドーム型
呼び名の通り、丸っこいドームのような形状をしているテント全般を紹介します。
各メーカーで様々なデザインのテントが販売されておりますが、その中でも設営がなるべく単純なものを紹介していきます。ちなみに、タープとの併用が前提のテントが多いです。
(スノーピーク)アメニティドームM
ザ・定番、スノーピークから紹介です。
キャンプ場で見かけるテントとしては1、2を争うほどの人気ではないでしょうか。設営する際にポール位置に色分けがされているなど、初心者にとって優しい配慮がされていることも特徴です。
別売りのポールを使用することでキャノピーを立ち上げることも可能で、広い前室もあるため非常に使いやすい仕上がりになっています。
ここは賛否が分かれるのがテントの高さが低いこと。天井が低いことでタープとのレイアウトの自由度は高いのはメリットになりますが、テント内での着替えの際に少し不自由するかもしれません。
お値段は4万弱になっています。
(コールマン)タフワイドドーム4
キャンプを始める人も聞いたことがあるかと思う有名メーカーのコールマンから紹介。
こちらもよく見るテントの一つですね。背が高いテントで立ったまま着替えることも、子供を抱っこしたまま出入りすることもできるので非常に楽です。
ただし前室はほぼ無いのでタープとの併用をするが良いでしょう。グランドシート、マットの下に敷くインナーシートも付属してなんと、4万弱の非常に購入しやすいテントです。
(ホールアース)アースドーム270 Ⅳ
ホールアースから紹介。
スポーツゼビオで取り扱いのあるメーカーで見かけることは少ないのですがスペックは優秀。カラーもナチュラル&ブルーを基調としており実際の張り姿は落ち着いた雰囲気で自然に映えると思います。マイナーチェンジを繰り返しており、最新のⅣはブルーの発色を抑えめにしさらに自然の中で馴染む色合いに、前室も広くなり非常に使い勝手の良いテントに仕上がっていると思います。お値段は5万近くしますが値段に見合う完成度ではないでしょうか。
トンネル型
2ルームと呼ばれるその名の通り、寝室の前に土間がありそこで完結することが可能なテントを紹介していきます。
冬季に暖を取る際は換気を考える必要はありますが、タープを建てなくても十分な広さを確保することができます。
(ノルディスク)レイサ 6
ノルディスクのレイサ。
トンネル型といえばこれをイメージする方も多いかと思います。なんといってもカッコいい見た目。
ポイントとしては、海外製品らしくビニールの窓があります。このビニールは賛否分かれるパーツだと思いますが、月明りや雨天で外の明かりを採光できるというのは大きなメリットになり、必要のないときは見えないようにすることもできます。
トンネル型に共通する欠点は重いこと。なんと17kgもあります。
その欠点を補って余りある居住空間の快適性が、人気な理由のひとつなのかもしれません。
(DOD)カマボコテント3M
トンネル型テントのブームに火をつけたといっても過言ではないDODのカマボコテント。
3世代目に突入しましたが人気に陰りはなく記事作成現在も抽選販売でしか手に入れることができないという大人気っぷり。
トンネル型テント全般に言えることですが、テント内への出入り口が限られてしまいがちになり、人の動線や通気性が悪く特に夏場の使用には厳しいというのが弱点だといえます。
その点このテントでは、インナー側にも出入口があることなど、自由度が非常に高くなっていることがメリットになります。
(OGAWA)シュナーベル5
ogawaのトンネルテントです。
特筆すべきは全面メッシュになるところですね。さらに珍しいところでインナーにもメッシュ開放できる部分があることで、トンネル型の欠点である夏場の暑さ対策を十分にとることが可能です。
サイド部分にもポールを配置することで強度も十分確保されているのも、見逃せないポイントです。
モノポール型
ファミリー向けになるとソロと比べサイズ、重さ、広さが全てがもはや別物になり、ものすごい存在感を放ちます。
生地にはポリコットン素材(ポリエステルとコットンの混紡素材)を使用したものやコットンを使用したものなどがあります。
私の趣味でこの項は全て海外幕のみになっています。やはりこのタイプはカッコよさを追求する型だと思いますので厳選したテントを紹介します。
(ノルディスク)アスガルド
モノポールのイメージでよく見る写真のテントではないでしょうか。
ノルディスク製でポリコットン生地で結露にも強く、お座敷スタイルをインスタなどでアップされている方も多いので使用する際のイメージをつかみやすいテントだとも思います。ペグダウン箇所がどうしても多くなるのと重いのが欠点でしょうか。
(ローベンス)カイオワ
ローベンスというデンマーク発のテントになります。
特徴的なのは前室のポーチですね。他にも、海外幕によくあるビニールの窓、薪ストーブ用の煙突出しが標準装備になっています。
最大の欠点は入手方法が非常に困難であること。私たちがよくお邪魔している笠置キャンプ場でたまにお見掛けすることがありますが、やはりカッコいい立ち姿です。
(テンティピ)ジルコン15 CP
テンティピと呼ばれるスウェーデン発祥のメーカーで紹介させてもらっているのは混紡素材を使用した最大サイズの商品になります。
ティピーとしての立ち姿もさることながら上の二幕に比べてペグダウン箇所が圧倒的に少ないことが挙げられます。3張りの中でもっともシンプルなそのいで立ちは安定性も高く使いやすいテントです。
安さこそ正義な人向け
最近ではAmazonや楽天市場などで、1万円を切るような格安テントが多く販売されだしております。
玉石混合なのは致し方ないですので、その中でも比較的安価かつ使用者も多い商品を紹介していきます。
ソロ向け
最近は多様なメーカーからテントが販売されており、ネット通販の普及で海外製品も手に入りやすくなってきています。まずは安く試してみたい人や学生の方にオススメの商品を紹介していきます。
(コールマン)クイックアップドーム W+
最初は、コールマンのテントからの紹介です。
ダークルームテクノロジーという日光を90%ブロックし温度上昇を軽減するという凄まじい技術を使用したテントで、なんとワンタッチ式です。居住空間が狭いのが難点ではありますが、名もないメーカーはちょっとという人やなるべく簡単にという人にオススメできるテントですね。
(ネイチャーハイク)Star-River
以前のチェアの紹介でも紹介しました中国のメーカーNaturehikeより紹介です。
張り姿でピンとくる人もいるかもしれませんが、ハバハバNXに酷似しています。前年型などは完全に同色で…
個々人の主義主張は横に置いて頂きたいのですが、なんといいますか結構優秀なんですよね、これ笑。もちろん一部スペックや縫製には粗があります。
その辺りと折り合いをつけつつ、お試し用テントや繋ぎとしての使用には十分だと思います。
(ネイチャーハイク)Hiby3
また、Naturehikeからの紹介です。
こちらのテントは酷似しているテントがあることにはあるのですが、少しサイズ感が違うので一概にはどうと言いにくいものがあります。
さて、重度前室教患者の私としては安いテントの中ではこれがイチオシになります。まかり間違うと回し者みたいなイメージが付きそうですが、あったらいいなが形になったテントなのでお許しいただきたいと思います。
同様の形のムーンライト1・2型などにもいえることですが、欠点としては換気が弱く熱がこもりやすいこと。
中国系の独自メーカー品はキャンプ系の商品に限らずガジェットも含めどうしても品物によってバラツキを覚悟する必要があることでしょうか。
ファミリー向け
ソロ向け同様に、ファミリーキャンプの王道からは少し外れますが、比較的手に入りやすくお求めやすいテントを紹介していきます。
こちらは昔から需要のあるサイズなので、聞いたことのあるメーカーが多いかもしれません。
(山善)プロモキャノピーテント5
山善のキャンパーズコレクションからもうこの一択でいいんじゃないかなと思えるテントを紹介します。
最近よくあるポールの色分けやわかりやすい設営ガイドがついていないこと、また耐水圧が少し低いのが欠点ですが、総合的なバランスとしては最初に購入するお試し用としては十分ではないでしょうか。
設営に難があるのでいつか設営方法の記事も書いてみたいですね。
(キャプテンスタッグ)CS 270UV
キャプテンスタッグからザ・テントという形状のテントです。
前室がほぼないこと、キャノピーがないことなど欠点はありますが、購入しやすくオススメです。
私自身も個人的なグループキャンプをするときに友人たちの寝床として購入したテントになります。
(FIELDOOR)フィールドキャンプドーム300
FIELDOORからの紹介。
キャノピーもついています。別売のメッシュシェルターとの接続も出来と、非常に使い勝手の良いテントです。
欠点として背が低いこと。ファミリーでの使用を想定したとき子供を抱き上げたまま移動できないことは結構な負荷になってしまいます。
ただ、耐水圧は一番高いためその辺りはそれぞれで一長一短といったところでしょうか。
変わり種
軍幕
芸人のヒロシさんが使用したりと最近何かと人気のテントですね。
シェルターハーフと呼ばれポンチョ(雨合羽)を二人分連結することでできるテントになります。シェルターですのでフロアはなく、多少の加工を行わないと入り口が限られるなど条件はありますが、ブッシュクラフトを中心としたワイルドなキャンプをしてみたいキャンパーにはオススメできます。
米軍テント
通称、パップテント。米軍払い下げ品ですから購入方法は自ずと限られてきます。最近は人気に火が付いたことで高額取引が増えてしまっている状況です。
また、出入口のための片側開放は、ファスナーを取り付ける加工をすることで可能となります。ヤフオクなどでは加工済みがよく出品されていますね。
ポーランド軍
ポーランドのシェルターハーフはモノポール型です。
パップテントも所持していますが、この出で立ちはイイですね。つい購入してしまいそうな魅力があります。
こちらもファスナー加工することで通常のモノポールに近い使用をすることができるようになります。パップテントを加工して思ったのですが、この手の軍幕に加工は無粋だったと反省していたりします。ノーマルを2張り購入しようか現在真剣に検討中です。
フロアレスシェルター
軍幕で紹介したのパップテントをそのまま大きくしたような形のテントが多いです。2ポールシェルターとも呼ばれたりしています。
ポールに接続できるテントがメーカーによってはセットで販売されていたりもします。あえてここでの紹介は1張りにします。私とクンヨシが所持している2ポールはまた別の機会にお披露目したいと思います。
(OGAWA)ツインピルツフォーク L
まずはogawaの2ポールシェルターの紹介から。
昨今色々なメーカーから2ポールシェルターが販売されていますが、あえてこのテントを推します。やはりogawaならではの痒いところに手が届く感が凄まじいです。
サイドウォール採用もさることながら、インナーテントや空間を広げるための2股接続ポールなどもオプションとして用意されています。
必要であろうパーツを全て同じメーカーで揃えることができるので、安心して購入することが可能かと思います。
(ロゴス)スペースベース・デカゴン
ようやくこの記事に登場のロゴスです。
スカウト時代にロゴスの社員さんがいて集会幕として使わせてもらったときに欲しくなり勢いで購入したテントです。バイト中に家に届き父と配達員が苦労して運び込み父からは説教を後日配達員からはあれはすごかったと感想をいただいたその重量はなんと30kg。折り畳み傘のように開いていく構造の為、設営は単純ですが、収納時の長さは凄まじく収納した状態で147cmあります(笑)
6年前に購入した際は様々なパーツを連結して無限に広がる感じがコンセプトだったのですが今現在は兄弟分のオクタゴンとしか連結できなくなっています。なお、いま現在は、なが氏の家に無期限レンタル中で要所要所でRX-8に乗って登場しています。
(マウンテンハードウェア)スペースステーション
マウンテンハードウェアです。
もはやあこがれとして紹介します。お値段なんと約50万。いつかはと思いつつも流石に手が出ません。
実際、エベレストのベースキャンプとしても使用した実績からも耐風性などは折り紙付き。
もし見かけることがあれば写真を撮らせてほしいテントNO.1です。
まとめ
さて、ここまで延々と続いた私の独断と偏見によるテント紹介はいかがでしたでしょうか?
もちろんここでは紹介しきれなかったテントや今気になっているテントなどは、まだまだ山のようにありますので、引き続きご紹介していきたいと思っております。
多種多様な形状や特性があるのが「キャンプギア(道具)」というものなのですが、その中でもテントは高価なため、購入に至るには少し慎重になりがちでしょう。
実物を見る機会も少なく、見た目で購入してみたら思っていたのと違うということはままあることなのですが、この記事を通して少しでも気になるテントを見つけることができたなら嬉しいです。
次回はタープについて紹介していけたらと思います。